実家を二世帯住宅にリフォームする際、リフォーム会社をどのように決めていくか
実家2階をリフォームして、二世帯住宅にしました。
デメリットを解決できた上での、有効活用、節約という両面で、ベストな選択だと思います。
詳しくは、前回の二世帯住宅にする結論に達した経緯記事をご覧ください。
今回は、実際に実家を二世帯住宅にしていく経緯を記事にしたいと思います。
同じような境遇の方が、少しでも参考になれば嬉しいです。
1. 二世帯住宅へリフォームする上での不安要素
まず、二世帯住宅にする上で、いくつか気がかりが出てきました。
本当に二世帯住宅にできるのか?
基本的な事なのですが、素人目で落とし穴っぽいところだと思います。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造なら、結構自由なリフォームができそうですが、実家は木造なので、制限がありそうで心配です。
間取りをどうするか?
前者と重複するところもありますが、子世帯家族が生活できる間取りを確保する事ができるか。また要望が叶う間取りとする事ができるのか…
施工をどうする?
木造築35年で、しかも震災を経験しています。
現状、実家の耐震構造の強度が落ちているかもしれません。
その上でリフォーム可能なのか。
金額はいくらになるのか?
完全分離の二世帯住宅リフォームの相場は1000万円前後と確認していますが、実際、この家を二世帯住宅にするのなら、どれぐらいの金額になるのか。
2. 不安要素を解消していく
タイプの異なる複数の業者へ依頼する事が大切
私は、これらの不安要素をタイプの異なる複数の業者へ依頼する事で解決しました。
複数の業者に依頼する事は、価格競争原理を働かす上で、必須であると思います。
異なる業者に依頼する事で、切り口の違うリフォームプランを見る事ができるかもしれませんし、見積金額も施工の形が違うので、幅も広がると思います。
少し手間ですが、今後の人生を左右するといっても過言ではないので、時間をかけて丁寧に比較しながら進めていく必要があると思います。
見積を依頼する事により、二世帯住宅にリフォームできるかという事はもちろんですが、こちらのリフォームに対する要望も、施工を含めて図面に表して金額と一緒に提示してもらえます。
具体的に言いますと、3種類の業者、合計4社に見積を依頼しました。
1社目は、実家を施工した建設会社へ見積依頼
2.3社目は、リフォーム一括見積サイトリショップナビを利用して、ハウスメーカー2社に見積依頼
3社目は、設計事務所へ見積依頼
個々に説明しますと、
元施工(実家を施工した)の建設会社
元施工(新築した業者)の建設会社は、新築時に施工してもらったので、実家の建物の構造等を一番理解していると思います。ただ二世帯リフォームの設計提案力があるかは別問題ですが。
ハウスメーカー2社
ハウスメーカーは、リフォームに特化したハウスメーカーであるので、設計提案力はあると思います。ただ、施工を自社で行わないところがありますので、施工面で少し不安が残ります。また、大手のハウスメーカーは、経費を上乗せするので割高感があります。
ハウスメーカーについては、複数社に依頼して、設計提案力、特にどれだけ効率性の高い間取りにリフォームできるのか比較検討したいと思います。
ちなみにこのリフォーム一括見積サイトを利用して依頼しました。
よろしければご利用ください。
設計事務所
設計事務所は、こちらの要望を元に間取り等設計プランを作り、その設計プランで設計事務所側からプランに合った施工業者を選定してもらいます。施工管理もしてもらえるので、素人では分からない部分(施工の細かいところ(手抜き工事等)や、見積金額が妥当かなど)も管理してもらえます。なので、当然ながら、工事費用の他に設計管理費用も必要となります。
3. リフォームの要望をまとめる
見積依頼する前に、リフォームの要望する事をまとめる必要があります。
依頼先には同じ内容を依頼する事が重要です。
比較するには条件が同じでないと意味が無いので。
①玄関のみ共有の完全分離
共有部分が少ない分、金額的に高くなるが、将来的に考えて両親との生活接点を少なくする事が、子世帯のストレスを軽減する事になると思うので、節約も大事ですが、ここはお金をかけようと思いました。
1階は両親が生活しているため、2階を子世帯の生活スペースにしようと考えています。
②リフォームはオーソドックス
特に奇抜な部屋作りや間取りではなく、普通の一戸建てやマンションのような感じで良い。そこには何もこだわりは無く、住むのに機能的であるなら満足なので、お金を使わないようにしたい。
③収納スペースは多めに
ハイツでは、収納スペースが少ない事もあって、物があふれてしまい、乱雑な部屋になってしまってました。新居では、見た目スッキリな部屋にしたい。
④メンテナンスは極力不要に
掃除が行き届かない事もあって、特に水回りなどは汚れが目立っていました。汚れがつきにくい設備にしたい。
⑤嫁の家事負担軽減の設備導入
当然ながら我が家は共働きをしているため、嫁の家事負担を軽減してあげたいこともあり、キッチンには食洗機、浴室には浴室乾燥機を設置してあげたい。
⑥子世帯浴室位置
親世代と子世帯では生活時間が違うので、1階親世代寝室の上に2階子世帯浴室を設置しない。両親からの苦情が出る可能性が高い。
⑦遮熱対策
夏は2階は暑いので、クーラー以外での遮熱対策をしたい。
⑧タンスのスペースの確保
嫁入り道具の立派なタンスが3つあります。嫁自身は処分しても良いと言ってるのですが、とんでもない。嫁のご両親や祖父母の思いが詰まったタンスは処分できません。
あまり余裕は無いと思いますが、何とか収納できるスペースを設定したい。
と、我が家としては、こんな感じの要望にまとまりました。
4. 4社に見積依頼をした
4社共に要望を伝えて、設計の提案と見積をしてもらいました。
元施工会社
- 金 額 : 相場の約80%
- プラン : 既存の部屋にキッチン、リビング等を当てはめていくような簡単なプラン
ハウスメーカーA
- 金 額 : 相場の約120%
- プラン : 元施工会社ほどでもないが、既存の間取りを元にしたプランで、快適な生活がイメージできない
ハウスメーカーB
- 金 額 : 相場の約130%
- プラン : 壁を取っ払って2部屋を1部屋のLDKに。現状のトイレ等のデッドスペースを浴室とトイレに設定。快適な生活がイメージできる。
設計事務所
-
金 額 : 相場の約95%
-
プラン : ハウスメーカーBと間取り的に似たプラン。
《詳細》
- 元施工会社は、金額は1番低かったものの、プランがいまいちで、簡易過ぎる感じがしました。壁を取っ払う等の大規模なリフォームは、技術的に無理なのかなと思いましたので、選択肢からは外しました。
- ハウスメーカーAも、プランがいまいちの割に高値であったので、選択肢から外しました。
- 残るハウスメーカーBと設計事務所ですが、壁を取っ払ってのLDKのスペースをとって、北側デッドスペースに浴室トイレを設置してとプラン的に似通っていましたが、寝室とウォークインクローゼットの西側部分が、ハウスメーカーBはスマートな部屋割で、設計事務所は今ひとつでした。
- 話を聞いて、よくよく比較してみると、柱を数多く撤去して居住スペースを重視したのが、ハウスメーカーB、既存の柱を生かし柱をなるべく撤去せず、実家の構造を重視したのが、設計事務所でした。両社とも、柱撤去は実際工事が始まってから、撤去の検討をしていくとの事でした。
- 次に金額については、ハウスメーカーBは設計事務所より割高でした。
再見積を依頼しました。両社とも若干値下がりがありましたが、目を見張るものはありません。
この辺が潮時かなと思いました。
5. 結果
色々思案、家族・知人に相談した結果、設計事務所に決めました。
プラン面では、ハウスメーカーBが良かったのです。間取りも、魅力的で住み心地が良さそうなのがイメージできます。しかし、柱撤去が前提の間取りであるため、契約して工事着工後に、この柱が撤去できないので、こういう間取りになってしまうというような事を言われかねないと思い、またプラン通りにするのなら、契約金額の増額が生じるとなると、シャレになりません…
対して、設計事務所の間取りは、既存の柱を極力残してのプランなので、柱が撤去できないとしても、おおむね間取り変更は無いプランです。何より、実家の構造にやさしいのが良い。
施工業者も木造を得意とする会社を選定してくれ、また、金額面についても、設計事務所が低いので後押ししました。
かくして、人生を左右する二世帯住宅にリフォームは設計事務所さんにお願いする事に決定したのです。
大きな買い物をしてしまった・・・これから、より一層節約に勤しまなければと・・・気を引き締め直します・・・
6. まとめ
タイプの異なる複数の業者へ、同じリフォームに対する要望を説明して、見積を依頼する事で、違う角度から導き出されたリフォームプランを一旦テーブルに並べます。
そして、『プラン』、『金額』、『リフォーム元の実家に優しいか』の3点を天秤にかけて、どこにリフォーム を依頼するのがベストなのかという事を考えました。
あくまで私の場合は、設計事務所に決めたという事だけで、当然、条件が良ければハウスメーカーでも良いですし、元施工会社でも良いと思います。
以上、参考いただければ、幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。